覇権の終わり 2015 3 29
2015年3月30日付けの国際戦略コラム(No.5326)には、このような記事があります。
中国のアジアインフラ投資銀行への参加が40ケ国になり、
日米が慎重論を世界に発信しても、
もはや、どの国も聞く耳を持たなくなった。
(中略)
1990年代、クリントン政権は、
日本の台頭を抑えるために中国を利用した。
しかし、その中国が台頭してきたが、
米国は、対中国政策において、
1990年代の対日政策のような対応をしないで、
中国の台頭を許してきた。
このため、中国が世界最大の経済国になり、
それに伴い軍事力も増強している。
そして、中国は経済力を武器に、
米国の経済支配体制を突き崩す動きに出てきた。
それがアジアインフラ投資銀行(AIIB)である。
(引用、以上)
クリントン政権は、親中政権か、
あるいは、中国で「一儲け」しようとしたのでしょう。
その結果、世界最大級の民主主義国である日本が傾き、
独裁国家である中国が台頭しました。
クリントン政権は、金儲けには興味がありましたが、
民主主義という価値には、興味がなかったのでしょう。
いずれにせよ、21世紀に出現した巨大国家である中国は、
クリントン政権が、「生みの親」だったと言えます。
今後、中国がどうなるか、わかりません。
このまま独裁国家を続けても、国民は不幸ですが、
中国に「フランス革命」が起こっても、
周辺国を巻き込んだ上に、国民に大きな悲劇がやってくるでしょう。
中国で革命が起これば、数百万どころか数千万の人命が失われるでしょう。
世界の多くの人が、
クリントン政権を恨むことになるでしょう。
さらに、朝鮮半島が引き起こす悲劇も悲惨なことになるでしょう。
これは、「リベラルの限界 2015 3 14」を読んでください。
リベラルの限界 2015 3 14
産経ニュースで、2015年3月12日、
宮家邦彦氏は、このように書いています。
核疑惑に関する「信用」と「枠組み合意」といえば、日本には苦い経験がある。
1994年、北朝鮮の核開発疑惑に関し、米朝両国が「枠組み合意」に調印した。
北朝鮮が黒鉛減速炉の建設・運転を凍結し、代わりに米国が軽水炉建設を支援、
完成まで年間50万トンの重油を供給するという、あの悪名高い合意だ。
当時のクリントン政権関係者は、
「時は日米韓に有利であり、北朝鮮の軍事力はピークを過ぎた」として、
この合意を正当化していた。
(引用、以上)
その後、北朝鮮は、どうなったのか。
3回目の核実験を成功させて、事実上の核兵器保有国になりました。
結果的に、北朝鮮は、二つのものを手に入れたのです。
それは、経済援助と核兵器開発です。
日本としては、「あの悪名高い合意」を苦々しく思っていましたが、
なぜ、アメリカは、北朝鮮に肩入れするのかは、疑問が残りました。